水虫

□水虫とは?

水虫とは、「白癬菌」と呼ばれるカビの一種が皮膚に繁殖することで起こります。水虫にかかっている日本人は推定で約2,500万人いるとされており、男女差もほとんどなくなってきていることが最近のデータで分かっています。
水虫は主に3種類のタイプに分けられます。
<趾間型>
足の指に発症するタイプで、水虫の中で最も多く見られることが特徴です。特に薬指と小指の間にできることが多く、白くふやけて皮がめくれ赤くただれます。そして、かゆみを強く伴います。
<小水疱型>
足底から足のフチ、指の付け根にかけて小さな水ぶくれが発生し、破れた後に乾燥してポロポロと皮がむけていきます。梅雨の時期に発生しやすくかゆみを伴うことがあります。
<角質増殖型>
かかとを中心に、足底の皮膚が分厚くなって固くなり、ひび割れた際には痛みが生じます。かゆみはほとんどありません。

□水虫にかかる原因

水虫は「人にうつる」と言われていますが、水虫を持つ人と同じバスマットを使うなどしてすぐに発症するわけではありません。白癬菌が付着した状態が続き、菌が増えやすい高温多湿などの環境が整うことで水虫を発症します。

<水虫にかかりやすい人>

・1日中靴を履いている人
・ハイヒールをよく履く女性
・糖尿病や足の血行が悪い人
・スポーツなどで汗をかく習慣のある人

水虫になりやすい部位としては、足・爪・手です。特に爪は爪水虫とも呼び、足の水虫を治療せずに放置した場合に発症が多く見られ、爪の間に白癬菌が入ることで爪が黄色く変色します。痛みもかゆみもありませんが、体の他の部位や家族にうつす可能性もあるため注意が必要です。

□水虫の治療

水虫かどうかを診断するためには、顕微鏡検査で白癬菌の有無を調べます。水虫は外用薬、爪水虫には内服薬を合わせて治療していきます。薬を使い始めて1カ月ほど経過すると症状がおさまるので治ったように思いますが、白癬菌はまだ残っていることがほとんどです。症状がおさまった後も3カ月程度は根気よく外用薬などの治療を続けることが大切です。

□子どもの水虫

お子さまで水虫を発症する原因の7~8割は家族からの感染です。主に足ふきマットやタオルの共有、靴や靴下の長時間の着用でうつります。お子さまはかゆみに対して無意識に搔いてしまい傷になることがあります。水虫と似たような水疱などの症状を発症することも多いため、早めに検査をして適切な治療を始めることが大切です。